金持ち父さん貧乏父さん
お金について書かれている本というのは数多くありますが、その中でも非常に有名で名著と言われているのがロバート・キヨサキ氏が書かれた「金持ち父さん貧乏父さん」ですね。
・全世界累計4,000万部発行
・日本累計400万部
このようなことからも非常に人気があることがわかります。
しかし、実際に読んでみるとわかるのですが、会社員や公務員でこの本の内容を実際に実践することができるかと考えると、非常に難しいというのが私の印象です。
・金持ち父さん貧乏父さんにおけるお金持ちになる方法
・会社員や公務員はどのようにお金持ちになればよいか
今回は金持ち父さん貧乏父さんの内容を中心にこの2点について考えてみたいと思います。
金持ち父さん貧乏父さんにおけるお金持ちになる方法
金持ち父さん貧乏父さんに書かれているお金持ちになる方法とは、「大多数とは異なる方法でお金を稼ぎなさい」ということです。
・従業員
・専門家
・経営者
・投資家
世の中のお金の稼ぎ方はこの4つに分類されますが、大多数の人は従業員か専門家に属しています。
従業員であれば会社員や公務員、専門家であれば医師や弁護士などを連想しがちですが、それだけではないですね。
・YouTuber
・タレント
このような報酬によって、生計を立てている方も従業員や専門家として分類されるということです。
そして、日本の教育というのは従業員か専門家になるための教育です。
・いい大学に入っていい会社に入る
・資格習得する
このようなことは、いかに優れた従業員や専門家になるか、ということに重きをおいた学習方針だということです。
そして、この2つでいる限りお金持ちになることは極めて難しいということです。
・高属性サラリーマン
・売れないバンドマン
極端に言ってしまえば、従業員か専門家である限り、この2つにそれほどの差は無いということです。
金持ち父さん貧乏父さんで言うお金持ちとは「働かなくても収入を得ることができる」のが本当のお金持ちだということです。
・月収500万円のYouTuber
・年収1億円のタレント
このような働き方をしている方であっても、働くことを止めてしまえば、報酬が無くなってしまいます。
それでは、ロバート・キヨサキ氏が考えるお金持ちにはなれないということです。
ロバート・キヨサキ氏が考えるお金持ちとは、経営者や投資家というお金の稼ぎ方をしている人です。
経営者と投資家とは働くことを止めてもお金が入ってくる仕組みを持っている人です。
その理由としては、経営者と投資家はお金の生み出し方が従業員や専門家と全く違うからですね。
ひとつの例を挙げると、税金についての違いがありますね。
給料や報酬を得ている従業員や専門家であれば、収入があればそこから税金を納めて、残りの金額で買い物をすることになります。
こうすることによる一番のデメリットは課税所得が高くなり、それに伴って税金が高くなるということです。
図にすると、このようになり超過累進課税制度の日本においては課税所得が高くなることは、納税額も高くなります。
※数字は例です。
しかし、経営者や投資家は収入があれば税金を支払う前に買い物をして、残った金額で税金を納めることになります。
そのため、課税所得が少なくなり、その分納税額も下がるということです。
このように、同じ収入であっても納税額が変われば使うことができるお金に差が出るのですね。
金融用語を用いれば、従業員や専門家は総利益に課税されるのに対して、経営者や投資家は純利益に課税されているということです。
そして、お金持ちになる人というのは支出の概念が異なっています。
お金持ちになれない人の支出は浪費に偏っています。つまりは、資産にならないものを積極的に購入しているということですね。
しかし、お金持ちになる人は積極的に資産になるものを購入します。資産とは、それ自体を保有しているだけでお金を生み出してくれるものですね。
具体的には家賃収入を得ることができる不動産物件などが当てはまります。そして、このようなものを購入するには多くのお金が必要です。
そのため、経営者となり会社の経費として購入するような方法を取るということです。
そして、このような方法は、会社を作って事業所得を得るということです。
お金持ちとなるためにはこのようなお金の生み出し方が大切だということです。
会社員や公務員はどのようにお金持ちになればよいか
お金持ちになる方法として、金持ち父さん貧乏父さんにはこのような「会社を作って事業所得を得る」という方法が書かれていますが、これは誰にでもできるかと考えるとそうではないですね。
・40歳のサラリーマンで家庭を持っている
・45歳の公務員で住宅ローン返済中
このような属性の方にとっては、経営者になってお金を稼ぐという方法を取ることは非常に難しいということです。
・一時的に収入が少なくなる
・月々の収入が安定しない
このようなことは、金銭的な面で人生が詰んでしまう可能性があるからですね。
しかし、このような従業員や専門家としての属性を変えることが難しい方であっても、お金持ちになることができないかと考えると、そうではありません。
兼業投資家として資産形成をするという方法を取ることができるからですね。
・従業員や専門家として働いて給料を得る
・投資家としてコツコツと資産を買い集める
このような方法で投資家のような「資産がお金を生み出す仕組み」を作ることができるということです。
図にするとこのようになりますね。純粋な投資家であれば、「働いて給料を得る」という部分がないため、兼業投資家と比較すると効率はよいのでしょうが、このサイクルでも十分に資産形成していくことができるということです。
YOHの考え
今回はロバート・キヨサキ氏の著書である「金持ち父さん貧乏父さん」の内容から、どのようにすればお金持ちになることができるのかについて考えてみました。
著書では従業員や専門家ではなく、経営者や投資家になることがお金持ちになることの近道というニュアンスが用いられていますが、誰もが経営者や投資家になることがよいのかと言えば、そうではないというのが私の考えです。
特に、一般的な学校教育を受けてきたような多くの人にとっては、経営者や投資家になるという選択肢を取ることは非常に難しいということです。
確かに、日本の税制や社会保障費、年金の内部収益率などを勘案すると、経営者や投資家というのは非常にコストパフォーマンスに優れていると感じます。
しかし、それでもなお、経営者や投資家になることは難しいということですね。
私自身、今から公務員を辞めて経営者や投資家になるのかと考えると現実的ではないですね。
・家庭
・こども
このようなことに金銭的な責任を持つ必要があり、現在の生活も公務員の給与所得という安定した収入の上に成り立っているからですね。
そのため、収入を得る確証がないことでお金を生み出すことに軸足を置くということはできないということです。
しかし、従業員や専門家として安定した収入に軸足をおきつつ、兼業投資家として少しずつではありますが、資産を買い集めるようにしています。
それによって、少しずつお金持ちに近づく努力をしているということですね。
経営者や投資家のような速度はなく、誰もが羨むような資産を作ることはできませんが、それでよいということです。
金持ち父さん貧乏父さんでロバート・キヨサキ氏が最も伝えたいことは、お金持ちになるのは、ラットレースから抜け出す必要があるということです。
ラットレースとは、走っても走っても同じところを回っていることですね。
図にするとこのような収入→浪費→収入を繰り返すパターンから抜け出すことができない状態です。
そして、この状態を抜け出すのに最もよいのは経営者や投資家だということです。
しかし、従業員や専門家であってもこのラットレースから抜け出すことは誰しもができることです。
・節約
・貯蓄
・投資
この3つを意識して生活することができれば、従業員や専門家でも資産を築くことができると私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
長期の株式投資で失敗してしまう大きな原因は逃げてしまうことですね。実際には進んだ方が得るものが多くなるということです。
資産運用で大切なことは時間分散と銘柄分散です。しかし、それらを分散すればするほどよいかと言えば、そうではないですね。
株式投資は失敗しないポイントを抑えておけば、誰しもが資産形成をすることができます。その失敗しないポイントについては、こちらで記事にしています。