会社員・公務員のインデックス投資
会社員・公務員で資産運用をされている方で一定数いるのがインデックス投資をされている方です。私も長期投資前提のインデックス投資をしていますが、短期間で大きく資産が増えることはありません。
・長期的に利回り4%ほどを目標としている
・元本毀損の可能性が低い
・最低でも15年は投資を続ける必要がある
長期のインデックス投資にはこのような特徴があるからですね。ずばり言ってしまえば、インデックス投資で利回りをコントロールすることはできません。インデックス投資で資産を増加させるには、投下資産を増やすのが最も効果があるということです。
・毎月のキャッシュフローが安定している
・時間分散をすることができる
このような面で会社員・公務員と長期のインデックス投資は相性がいいこととは間違いないのですが、月々入金する額は限りがあります。
月々9万円の積み立て
・30歳
・年収400万円
・手取り330万円(ボーナス込みで毎月27.5万円)
・月々の生活費18.5万円(貯金を含む)
このような場合、投資可能な金額は約9万円になります。
月々9万円の積み立てを定年退職までの30年間続けた場合、資産総額は約6,240万円になります。これは極めて現実的な金額ですね。これだけの資産があれば、老後生活は年金受給を加味すれば、心配ないと考えることができます。
・定年退職までは働かなければならない
・老後生活は慎ましいものになる
逆に考えれば、このようなことになりますね。会社員・公務員は長期のインデックス投資をしても、普通の入金力であれば、早期退職やFIREは難しいということです。
年金受給額は不明確
老後生活の柱となる年金ですが、不安要素が少なからずありますね。
・受給開始年齢
・受給額
・年金受給後の税金、社会保険料
この3点は年金受給での大きな不安要素です。
・高齢化
・人口減少
・長寿化
・医療費の増加
・生産者人口の減少
このようなことが日本のトレンドである以上、年金受給の不安要素は悪い方へと変わっていくことは、間違いないと言ってよいでしょう。
・年金受給開始年齢 70歳が基本
・受給額 現行の60~70%(年収600万円の会社員で満額納めて月12万円~14万円)
・受給後の税金、社会保険料は増加
このようになることは、考えておく必要があるということです。
年金受給に頼らない資産があれば安心
受給開始年齢や受給額が現時点では分からない年金に、老後生活の全てを託すのは非常に危険です。
・受給開始年齢 70歳
・受給額 月12万円
このようになった場合、65歳で定年退職すれば、大きな金額が必要となります。
・受給開始までの5年間 1,500万円(年間300万円)
・受給後 月8万円(生活費20万円として、不足する金額)
95歳まで生きると考えると、年金受給後に2,400万円が不足します。65歳から考えると、3,900万円が不足するということになりますね。
これは、仮定の計算に過ぎませんが、年金受給だけでは生活することができないことは、ほぼ間違いないと言ってよいでしょう。
将来の年金受給額は計算することができません。計算できない資金で老後生活を考えることは、人生設計において非常に不安です。
老後生活の不安を無くすには、年金受給に頼ることがない資産が必要を用意する必要があるということです。
年金に頼らない資金とは
年金に頼らずに老後を送るにはいくら必要か考えてみます。
・60歳で定年退職
・100歳まで生きる(40年間)
・月々の生活費は25万円(年間300万円)
このケースの場合、老後資金は1億2000万円必要となります。ずばり言ってしまえば、60歳時点でこれだけの資産があれば、老後は安泰といってよいということです。
・65歳で定年退職
・100歳まで生きる
・月々の生活費20万円(年間240万円)
このケースの場合は老後資金は8,400万円です。長めに働いて生活のグレードをおとすなら、これだけの資産があれば、老後は安泰です。
いずれにしろ、年金受給を考慮しない場合、リタイア時点で8,000万円以上の資産が必要と考えておくべきですね。
YOHが考えるインデックス投資最大の目標
私は長期のインデックス投資をしていますが、投資の目的は老後資金の捻出です。
・早期退職
・FIRE
・日々を贅沢に過ごす
一般的な会社員・公務員にとって、このようなことをしたいのであれば、長期のインデックス投資ではなく、別の投資方法を取る必要があります。
そして、多くの会社員・公務員のインデックス投資家は、このようなことを目的として資産運用をしていないということです。年金は老後資金の柱であることは間違いありませんが、不安視していることも事実です。
・年金受給開始年齢
・受給額
・自分が何歳まで生きるのか
老後資金を考える上で最も大切な情報であるこれら3点が分からないからですね。分からないものには大きなマージンで対応する必要があります。
会社員・公務員でインデックス投資をしている方の多くは、刹那的な贅沢を楽しむためではなく、先々必要になる資金を作るためにしています。先々必要になる資金で最も大きいのは老後資金です。
会社員・公務員のインデックス投資最大の目標は年金受給額に関係なく、老後を金銭的な不安なく送ることができる資金を捻出することです。
・60歳時点で1億2000万円以上の資産が確保できている
この状態であれば、基礎生活は全て用意した資産で賄うことができ、年金は贅沢費として使うことができるのです。
老後の不安を無くすことがインデックス投資最大の目標であると、私は考えています。ご覧いただきありがとうございました。
年金についてはこちらをご覧ください。
年金と豊かな暮らしについての考え方はこちらをご覧ください。