世間一般の常識
経験が浅く、世情を知らない人やその状態を世間知らずということがあります。
この世間知らずというのは、広義の意味では義務教育レベルの教養や一般的な倫理観で解釈されています。
・消費税の計算
・総理大臣の名前
・カップ麺の値段
このようなことを知らないと世間知らずと言われることがあります。しかし、世間知らずというのは、場面によって求められる知識が変わってきます。
・流行りの音楽
・有名ユーチューバー
・人気の読者モデル
女子高生などであれば、これらの知識がないと世間知らずと捉えられてしまうことがあるのですね。
限られたコミュニティの中では、総理大臣の名前を知っていなくても世間知らずと言われない可能性すらあるということです。
それほど、世間知らずとは自分の立ち位置や属しているコミュニティによって変化するものだということです。
そして、公務員という組織の中ではお金に関する知識が無くとも世間知らずと言われることはないですね。
・社会保険の適応範囲
・納めている税金
・税制優遇制度
このようなことを知らなくても問題ないということです。むしろ、このようなお金に関する話をすることがタブーとされていることすらあるということです。
・公務員のコミュニティでのお金の話
・公務員のお金の使い方に対する価値観
・資産運用の常識とはかけ離れていくこと
今回はこの3点について触れてみたいと思います。
公務員のコミュニティでお金の話はタブー
公務員のコミュニティではお金の知識が全く無くても、世間知らずと言われることはありません。
少なくとも、消防組織に限って言えば、お金の知識を発揮してしまえば、仕事は幾分やりにくくなる可能性があります。
・お金に無頓着なことが人間として器が大きい
・お金の話をしているのは、仕事をさぼっている
・定年退職まで働くのだから貯金をしてもしょうがない
消防組織ではこのような風潮が色濃く根付いています。
そのため、株式投資などの資産運用の話はもちろんのこと、税金に関する基本的な知識(源泉徴収票の見方など)もタブーと言ってよいということです。
公務員はガンガンお金を使うことが常識
お金の話がタブーである公務員は、とにかくお金をガンガン使う方が多いというのが私の印象です。
・家は絶対に新築一戸マイホーム
・車は5年ごとに新車に乗り換える
・保険営業マンと仲良くなり、保険に過剰に加入する
・プライベートの趣味に散財する
・嗜好品(たばこやお酒)に月数万円かける
・ギャンブルを好む
・見栄を張るためにファッションに過剰にお金をかける
公務員は真面目だと思っている方のおられるでしょうが、このようなことにお金を使っている方は非常に多いのですね。
特に新築一戸マイホームと車に関しては、ある程度の年齢に達しているのに所有していないことは、公務員の常識から外れているとさえ考えられています。
この理由は単純で、ある程度お金を使っていても、仕事に行きさえしていれば給料が毎月もらえて、ボーナスも年2回必ず支給されるからですね。
給与所得者の平均給与は433万円となっていますが、公務員はこの水準よりも高めに設定されているケースが多いですね。
地方都市の30歳代係長であれば600万円~700万円ほどはあると考えておいてよいですね。
世帯の状況によりますが、年収600万円~700万円なら、手取りで530~550万円ほどになります。月41~45万円使えるということです。
・住宅ローンを月12万円
・車の維持費に月5万円
これだけ使っていても、月25万円ほどが残るということです。こどもがいる世帯であっても十分に生活することができる金額ですね。
・退職まで働いて再任用職員として働くことが既定路線
・厚生年金に加入している
・1,500万円以上の退職金
このように考えているため、現役時にそれほど貯蓄をしなくても、退職後も生活していけると考えている方が非常に多いということです。
資産運用の常識とはかけ離れている
浪費癖があることが常識や美徳とさえされている公務員の世界にあって、公務員や会社員がするような資産運用は公務員の常識とかけ離れています。
・支出を抑える
・浪費をしない
・コツコツと貯金をする
・余剰資金で株式を購入する
・節税に気を配る
このようなことは、公務員にとっては非常識と考えられています。
しかし、一般的な会社員や公務員は収入が限られており、短期間で大きく伸びることが無いので、資産運用においては支出のコントロールが最も効果的なのは間違いがありません。
・ある程度の年齢に達していても新築一戸マイホームを購入しない
・中古の一戸建てを購入
・車は所有せず、レンタカーやカーシェアを利用している
・民間の生命保険や医療保険には積極的に加入しない
一般的な会社員や公務員で資産運用をしている方にとっては、このようなことは選択肢として持っているものですが、公務員のコミュニティではこのような選択肢を持たない方が多数派ということです。
YOHの考え
私は公務員として働いており、長期投資に軸を置いた資産運用をしています。
・長い時間をかけて少しずつ資産を増やしていく
・元本毀損しないことが第一
このようなことを前提として長期投資を行っているので、年ごとの資産増加は非常に緩やかです。
時間と複利の効果が目に見えて発揮されるには、あと10年以上はかかるでしょう。
しかし、給料やボーナスはなるべく浪費をせずに株式購入に充てるようにしています。
そのため、周囲の一般的な公務員と比較すると、生活は非常に慎ましいものですね。
・35歳を過ぎても賃貸住宅暮らし
・マイカーは所有していない
・保険営業マンには近づかない
・お酒やたばこはしない
・ギャンブルはしない
このような生活を続けているということです。
これは周囲の公務員の常識からはかけ離れていると言ってよいですね。しかし、この生活で不満に思ったことや、周囲を羨ましいと感じたことはほとんどありません。
・お金の心配がなくなる
・人生の選択肢が増える
資産運用をして資産増加していくと、このようなことを実感します。これは、何事にも代えがたいことですね。
人生はお金が全てではありませんが、「人生お金が全てではない!」と発言できるのは、お金に困っていない人だけだということです。
浪費をしてお金に困っている人が「人生お金ではない!」と言っても説得力はありません。
お金の心配がなくなり、人生の選択肢が増える。このことは何よりの贅沢だと私は考えています。それを得るためには、公務員の常識からかけ離れる必要があると、私は考えています。
ご覧いただきありがとうございました。
私の資産運用の目的は老後資金の捻出です。FIREに興味はありません。
公務員では定年退職後に再任用されて働くことができます。それを人生設計に組み込む必要があるかはよく考える必要があります。
公務員が一生安泰というのは終わりを迎えています。