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【仕事が嫌だからFIREは本質的ではない】FIREは目指すべきものなのか

FIREとは

 近年、新たなライフスタイルとして注目されているのがFIREです。「Financial Independence Retire Early」の頭文字を取った造語ですね。

 ・経済的自立

 ・早期退職

 私としては、この2つの言葉がしっくりときますね。

 ひと昔前までは限られた高所得者のみが目標とすることができましたが、今では少し勝手が違っています。

 一般的な公務員や会社員でもFIREを目指す方が増えているということです。

 30歳代でFIREというのは非常にまれですが、40歳代や50歳代で達成されている方というのは一定数おられますね。

 ・平均よりも高い年収

 ・平均よりも低い支出

 ・共働き

 ・資産運用

 ・時間

 一般的な公務員や会社員でもこの5つを上手く使えばFIREを達成できる可能性があるということです。

 このようなことから、経済的自立のハードルが下がっていると感じている方が多くなっているということです。

 そして、そのような中ではやや極端な意見が見受けられることがあります。

 ・FIREするためだけに働く

 ・FIREを達成しなければ人生として失敗

 ・働き続けることは人生を損している

 極端な意見としてはこのようなものですね。そして、それを後押しするかのように、誰しもがFIREを身近に感じることができるかのような書籍が出版されています。

 ・ゆるFIRE

 ・はじめてのFIRE入門

 ・年収400万円からのFIRE

 書籍のタイトルはこのとおりではないでしょうが、ニュアンスはこのような形ですね。

 私自身はFIREを誰にでもできるようなことだと紹介する、というようなFIRE信仰にはやや否定的な考えを持っています。

 ・FIREは目指すべきものなのか

 ・仕事が嫌=FIREする、とはならない

 今回は私の主観が多分に含まれることになりますが、FIREについて、この2点を中心に考えてみたいと思います。

FIREは目指すべきものなのか

 まず結論から言えば、FIREは目指すものではなく、自然と達成するものだと私は考えています。

 ・FIREを目指して1億円貯める

 ・40歳でFIREすることを目指して働き続ける

 このようなことは本質的ではないということです。

 FIREとは早期退職と経済的自立の両方を達成した状態であることで、この2つで難しいのは経済的自立ですね。

 早期退職はとにかく仕事(給与所得者)であることを辞めればよいだけです。

 自営業やフリーランスの方には退職という概念はなく、自分が望めば高齢になっても同様の条件で働き続けることができます。

 そのため、早期退職というのは、給与所得者であることを辞めるということです。

 そして、給与所得者として働くことを辞めることは、絶対にできないということではありません。

 ・社会保障

 ・基本的人権

 このようなことが整っている日本では、社会保障制度の知識があれば、生活に困窮して餓死することはあり得ないといってよいからですね。

出典 

社会保障とは何か

 この図のように、日本の社会保障は何重にもセーフティーネットが備えられているからですね。

 この制度を最大限活用することを考えると、早期退職は自分の意思さえあれば誰にでもできることだということです。しかし、経済的自立はそうではありません。

 ・働かなくとも得ることのできる収入源がある

 ・働かなくとも生涯生活するだけの資産がある

 このようにお金に対して目途をつけておかなければ、経済的自立というのはすることができないということです。

 そして、経済的自立を目指して目標金額に到達したとしても、不安感が無くなることはありません。

 ・FIREの目標としていた1億円に到達した → 本当に1億円で足りるだろうか

 このように考えることが自然だということです。

 この1億円を用意するために自分が汗水垂らして働いた労働の対価であるのならなおさらです。

 経済的自立とは、どれだけお金があっても不安感が無くなることはないということです。

 そのため、FIREを達成するために必要不可欠なことはお金に関するスキルです。

 ・資産が無くなった時に、すぐに働くことができる資格がある

 ・徹底した節約や税金対策スキルがある

 このようなお金に関するスキルが欠かせないということです。

 そして、このようなものは、FIREを目指してお金を貯めるだけで身に付けることは非常に難しいということです。

 ・働くことができるスキルを身に付けていく内に、お金も増えていき、気付いたら働かなくてもよいぐらいになっていた

 FIREとはこのような方に選択肢として現れるものだというのが私の考えです。

仕事が嫌=FIREする、とはならない

 FIREを進める書籍の体験談の中で言われることがあるのが、「仕事が嫌であればFIREを目指そう」ということです。

 このような意見を見て思うのが、この意見にどの程度の含みを持たせているのだろう、ということです。

 仕事が嫌だという方には大きく分けて2つのパターンがあると私は考えています。

 ・どのような仕事であっても、とにかく働くことが嫌

 ・今の職場や仕事内容が嫌

 この2つの場合、前者であればFIREをするべきだと思いますが、後者であれば、それは違うということです。

 今の職場や仕事内容が嫌なのであれば、それは転職や自助努力よって解決するべき問題だということです。

 ・今の労働条件から休みが100日増える

 ・今の仕事内容のままで給料が2倍になる

 ・職場環境が極めてホワイト

 このような条件を提示されても、とにかく働くことが嫌だという方はFIREを達成するべきだと思いますが、このような条件を提示された時に、「それならこのまま仕事を続けよう」と考えるのであれば、仕事を理由にFIREする必要は無いということです。

 ・自分自身の能力を上げる

 ・転職して労働条件に折り合いをつける

 このようなことをして、生活を続けていくことがよいということです。

FIREは全ての人が目指すものではないということ。

YOHの考え

 私はFIREは全ての人が目指すものではなく、限られた人が目指して、その中でさらに限られた人が自然と達成するものだと考えています。

 ・FIREするだけのために資産形成する

 ・仕事が嫌だからFIREを目指す

 このようなことは本質的ではないということです。

 特に、現在の職場に不満がある場合などは転職や自助努力によって自身の状況を改善することが本質的だということです。そして、そこには苦労や苦痛が伴います。

 ・資格習得のために時間を割く

 ・スキルアップのためにお金をかける

 このようなことをする必要があります。しかし、働くことが嫌でないのであれば、このような解決方法を取る方がよいということです。

 ・資産1,000万円でサイドFIRE

 ・資産が無くなればまた働けばよい

 現在の仕事が嫌でこのようなことを考えているのは非常に危ういということです。

 前述したように、日本は高品質の社会保障が誰にでも完備されているので、資産が枯渇しても生きていけないということはありません。

 しかし、資産が枯渇した状態で生きていくことを本当に望んでいるかは自分自身でよく考える必要があります。

 ・日本の社会保障制度を使い倒してでも仕事をしたくない

 ・贅沢費はいっさい要らないから働きたくない

 このような考えであれば、資産が少ない状態でFIREしてもよいのでしょうが、そうでなければ、FIREの準備は入念にすべきだということです。

 そして、入念に準備していく過程で自然と達成することが望ましいということです。

 今はFIREがブームになっており、言葉がひとり歩きしている感じがしますが、多くの方にとって、FIREは目指すべきものではないし、達成するべきものでもないと私は考えています。

 限られた人が限られた条件を満たして行うものだと、私は考えてます。ご覧いただきありがとうございました。

 私の感覚では仕事自体が嫌でしょうがない、という人は非常に少数です。多くの方は仕事に付属するものが嫌いだということです。

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 仕事が嫌いだからFIREする、というのは本質的ではないことが多いですね。仕事の何が嫌いなのかを考えて、解決策を見出す必要があります。

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 私は自分がFIREすることに興味はありませんが、もしFIREを考えるのは、健康を著しく害してしまった場合ですね。健康がお金よりも大切であることは疑いようがありません。

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